2016年12月25日に行われた全日本選手権(長野市)を持ちまして、スケルトン競技の第一戦から退く事を決めました。約19年の長きにわたった競技活動に関し、物心両面でご支援、ご協力をいただいた皆様に心より御礼申し上げます。 2017年2月吉日 中山英子
○ なかやま えいこ
○ 1970年9月28日、長野県松本市生まれ (同市在住)
○ 松本市立開智小学校→松本市立丸ノ内中学校→長野県立松本県ヶ丘高校→早稲田大学社会科学部卒業
○ 信濃毎日新聞記者(1994~2011年、競技に専念するため退社)
○ スケルトン競技歴 19年(1998年~2016年)
主な戦績と出来事
1998年11月 初滑走
99年 全日本選手権6位
ヨーロッパカップ6位
W杯初参戦
2002年2月 ソルトレークシティー五輪12位
03年 日本選手権初優勝
W杯サンモリッツ大会5位入賞
世界選手権長野大会11位
04年 世界選手権ケニクゼー11位
06年 トリノ五輪14位
08年 インターコンチネンタルカップ3位
日本選手権4回目優勝
11年 信濃毎日新聞退社
12年 ヨーロッパカップ総合4位
13年 インターコンチネンタルカップ6位
14-15年 最後のW杯参戦
16年 全日本選手権3位をもって引退
スケルトンは鉄製のシンプルなそりに乗って氷のコースをうつ伏せで滑り降りる競技です(仰向けで滑り降りるのはリュージュ)。コースによってレイアウトは全く異なり、最高時速は約120~140km/時。全長約2キロを1分前後で滑走します。 スイスのサンモリッツが発祥の地。
2002年ソルトレークシティー五輪で54年ぶりに正式種目に復活しました。強豪国はラトビア、ドイツ、カナダ、英国など。アジアで公式レースを行えるコースは今のところ長野市ボブスレーリュージュパーク「スパイラル」のみ(現在韓国に建設中)。日本ではマイナーな競技ですが、欧米諸国では認知度が高く、テレビ放映なども行っている国もあります。
Lake Placidワールドカップ(11分40秒〜)
Calgaryワールドカップ(46分40秒〜)
St.Moritzワールドカップ(5分55秒〜)
Königsseeワールドカップ(46分55秒〜)
練習風景①
練習風景②
「夢を持つことの素晴らしさ」「夢に向かって努力し、あきらめずに継続することの大切さ」「失敗や挫折に負けない心の強さ」などを伝え、実際に子どもたちとコミュニケーションを取りながら、自分自身を知るための「授業」を県内の小中学生に向けて行う。2010年に東京五輪を控え、五輪自体への関心も高まっている中で、県内の子どもたちと直接会い「五輪」を身近に感じ、何かを感じ取ってもらえる機会になれば。私だけでなく、ほかのアスリートもアレンジし、県内で「出前五輪教室」のような「仕組み」を作り、広げていきたい。
40代を過ぎ、刻々と変わる「体力」、それにどう向かいあっていくか。私自身 、この決断に至るまでに心身の上で挫折を繰り返しながら少しずつ決意を固めて挑戦している。トップアスリートとそのメンタルトレーナーたちから学んだこと、自分自身の経験を踏まえながら心と体のバランスの取り方などを話す。“健康長寿都市松本”にちなみ、年齢に関わらず挑戦することや、女性の生き方の提案も。
スケルトン並びにそり競技は海外では大きなスポンサーがつき、ワールドカップ等の映像がニュースやスポーツ番組で放映。Youtubeでも、大会映像をリアルタイムで放映している。ウエアやそり、ヘルメットにスポンサー名を貼付けることで、世界のメディアに広がる可能性も。国内での露出は日本選手権しかないが、オフシーズン中の練習ウエアにスポンサー名を貼付けることで、それを着てトレーニングすることで、地道ではあるがイメージアップを図れる。
中山英子さんは信濃毎日新聞記者として、1998年長野冬季五輪でそり競技を取材。それをきっかけにスケルトンと出合い、2002年ソルトレーク、06年トリノの両五輪に出場した、異色のアスリートです。
40代半ばの今、再び自らを燃焼させ、五輪の大舞台を目指す決意を固めました。平昌五輪まで2年半余。体力面、精神面、金銭面など克服しなければならない課題はたくさんあります。そんな彼女を少しでも支えたい、応援したい、との思いを抱いた者たちが、「中山英子さんを応援する会」を立ち上げました。
中山さんの夢を一緒に追いかけてみたいと思います。 また、その活動を通して、スポーツの魅力や健康の大切さを広く伝えていきたいと考えています。 誠に勝手なお願いで恐縮ですが、ご支援・ご協力をいただきたく存じます。 なにとぞ、趣旨をお汲みとりくださるよう、よろしくお願い申し上げます。(2015年8月)
副代表 瀧澤功氏(かつ玄代表)
副会長 寺平美樹氏(健康サポートプランニングWill代表、スポーツトレーナー)
大岩堅一(アナウンサー)
向春の候、皆さまにおかれましては益々ご清栄のこととお喜び申しあげます。
一昨年の夏に「中山英子さんを応援する会」を結成して以来、大勢の皆さまより温かいご支援を賜わり、ありがとうございました。お寄せいただいたご芳志は、これまで海外遠征費や用具購入の一部として使わせていただくなど、中山さんの選手生活の支え、励みとなっておりました。事務局よりあらためて御礼申しあげます。
なお、すでに報道等でご存知かもしれませんが、中山さんは昨年末の全日本選手権をもって、オリンピックをめざすアスリート挑戦からは距離を置くこととなりました。応援する会の活動も、中山さんの引退にともない区切りとさせていただきます。
以上、略儀ながら、ご報告かたがたご挨拶申しあげます。
平成29年2月18日
中山英子さんを応援する会事務局 田中健太郎